ゆるっと蔵出しフォト

走ってきたからこそ見える風景

ビルの谷間に広がる、ほんのひとときの余白

人通りの少ない東京の朝に包まれて

朝の東京といえば、通勤ラッシュの喧騒や、

せわしなく行き交う人の姿を思い浮かべる方が多いかもしれません。

けれども、少し時間を早めて外に出てみると、

そこにはまるで別の顔を持つ東京が広がっています。

今朝は、まさにそんな時間に散歩をしました。

まだ空気にほんのり夜の冷たさが残り、車の音もまばら。

人通りの少ない大通りには、街路樹の影が長く伸びていて、

ふだんは気にも留めない建物の表情までもが、静けさの中で際立って見えました。

信号待ちで立ち止まっても、周りに誰もいない瞬間がある。

そんな些細なことに、なぜか心が落ち着きます。

まるで都市の鼓動が一時的に緩やかになり、

こちらの呼吸に合わせてくれているような感覚でした。

人通りの少ない朝の東京は、慌ただしさの裏にある「素のままの街」を

垣間見せてくれます。普段は人に隠れて見えなくなっている建物や空の広さ、

そして自分の心の余裕まで、静かな時間がそっと照らし出してくれるのです。

忙しい日々の中でも、少しだけ早起きして歩いてみると、

東京という街の新しい魅力に出会えるかもしれません。